初心者講座
筆で綺麗に塗る・２
筆塗りでエアブラシ並みにキレイに塗装できないものか？
缶スプレーだと塗料の色が限定されます。
エアブラシを持っていなくて、自分で調合した塗料を使いたい場合にぷち当たる問題です。
多くの人が筆では綺麗な塗装ができないと思われているかも知れません。
じつは筆塗りでも方法によってはエアブラシ並みの綺麗な塗装は可能です。
ただし、前ページで言ったように溝が埋まるのでスジのあるパーツには向きません。
その上、非常に手間でそれなりの技術が必要になります。
とはいえ、エアブラシを持っていなくて、自分で調合した塗料を使って
綺麗に塗装したい場合の方法です。
これは前回に筆で塗装したパーツ。
少し筆ムラがあります。筆だとどうしても多少なりとも筆ムラは残ってしまいます。
ようするに、この筆ムラさえ無くなればいいわけです。
ならば話は簡単。
強引に缶スプレー塗装に変えてしまえばいいだけです。
まぁ、話は簡単でも方法が手間なんですけど。
必要な物。
１・缶スプレーのクリアー
２・缶スプレーのつや消し（必要であれば）
３．ヤスリ（１０００番くらい）
４．消しゴム
上のパーツに缶スプレーのクリアーを吹いて乾燥させたところ。
筆塗りの上にクリアーを吹いているので塗装面がかなり波打っています。
それをこのようにヤスリで削って平坦にすればいいわけです。
そうすることで筆ムラが目立たなくなります。
シールの跡を消す、研ぎ出しと同じ要領ですね。
シール程の段差さえ分からなくなるのです。筆跡も分からなくなるのが道理。
ヤスリで削るときは、このように消しゴムなどに巻き付けて
余分な負荷を与えないようにします。
塗装が厚いので今回は１０００番のヤスリを使いました。
慣れないうちは１２００番～以下のものの方がいいかも知れません。
ここが技術の必要なところ。
削りすぎると下地のサーフェイサーが出てきます。
この削りの見極めに、ある程度の経験が必要になります。
削った写真。
これでパーツ表面が平坦になり筆跡が目立たなくなりました。
元のパーツの色は青です。
パーツを水洗いするなどして削りカスを完全に除去してから、
缶スプレーのクリアーでもう一度塗装して完成。
写真では背景が映り込んでいるのでムラに見えますが違います。
縦の線みたいなものは部屋の角。
右下には幽霊が映っています。
いや、それはウソですが。
まぁ冗談抜きで ほとんど筆ムラが分からなくなりました。
太陽の下でじっくり見ればムラが微妙に分かるレベル。
蛍光灯の下だとほとんど分かりません。
缶スプレーと組み合わせれば、このように筆を使った塗装でもここまで綺麗に塗装できます。
まぁ、シール跡だって消せるんですから筆跡だって消せますよね。
ガンダム系の足を同じような方法で塗装したもの。
これは下地のサーフェイサーは吹いていません。
パーツに直接筆で塗装したもの。
赤いパーツに赤い塗装なので分かりにくいですが。
ガンダムだと、スジなどの多いメインの白部分を缶スプレーで塗装して
（白は調合しようがないですし。まぁ赤いガンダムとかにすれば別ですけど）
スジとかが少なくパーツ点数も少ない、黄色や赤や青部分をこのような塗装をすれば、
調合した色を使った
オリジナルカラーのガンダムが、
エアブラシを持っていなくてもエアブラシ並みに綺麗に完成させられます。
上の写真のパーツに缶スプレーのツヤ消しでトーンを落としたもの。
ガンダムは兵器なので光沢はちょっとなぁという場合です。
これを筆で塗装したと分かる人はいないと思います。
特にツヤ消しにするとほぼ完全に筆ムラは消えます。
これを言うと関係各所に嫌がられますが。
ぶっちゃけ、ウェザリングやグラデーションなどの特殊なことをしない限り、
プラモデル塗装にエアブラシは必要ないです。
筆と缶スプレーがあれば大抵はなんとかなります。
ただ、非常に面倒で手間なだけです。
エアブラシがあれば断然楽に塗装ができるというだけのこと。
まぁ、そこが重要なんですけど。
さすがに、
ここまでやると心が折れます。
しかし、この方法ならショップなどでプラモデルのコンテストがあっても
エアブラシがなくても、エアブラシで塗装した相手と互角の勝負ができるハズです。
ちなみに、これがそのパーツの反対側です。
こっち側は写真に写さないので手抜き。
ホームページ用なので隠れる部分は手を抜いています。
まぁ、方法によってはこれだけ違いが出るということで。
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